1億円のポートフォリオ

インデックス投資で安定成長する資産運用を目指します

S&P500やTOPIXは本当に良いインデックスか? その2(時価総額加重平均と均等ウェイト)

こんにちは。ゆうじろうです。インデックス投資をする目的はなるべく広く分散投資することによって市場の平均リターンを得ることだと思います。投資のプロが銘柄を選んで投資するアクティブファンドの多くが長期ではインデックスファンドに勝てないというデータもあるので、平均リターンを狙う戦略は有効だと考えられています。

 

では、市場の平均とはどのようなものでしょうか?

 

S&P500TOPIXなどの広く利用されている指数は時価総額加重平均という方法で算出されています。多くのインデックスファンドも時価総額加重平均の指数に連動するように設計されています。でも時価総額加重平均による指数算出には問題点があります。以前の記事に時価総額加重平均の問題点について書いています。

S&P500やTOPIXは本当に良いインデックスか? (時価総額加重平均の問題点) - 1億円のポートフォリオ

 

 

時価総額加重平均の主な問題点は時価の高い株に重みをつけて買うことです。まさに「高いときに買って安いときに売る」を実践しています。市場が適切な価格を付けていれば問題ないのですが、実際には実力以上に過剰に買われる株や反対に過剰に売られる株が常に存在します。

S&P500を例にすると、時価総額首位のAppleに3.8%の重みが付いています。これはNIKEAmerican ExpressStarbucksの10倍以上の重みになります。私がもしこの4社を個別に購入するとしてもAppleを他の3社より10倍多く買うことは無いでしょう。Appleに少し重みを付けるとしても2:1:1:1といったところでしょうか。でもS&P500(時価総額加重平均)のインデックスファンドを購入すると、AppleNIKEAmerican Expresssよりも10倍以上購入していることになります。

 

別に時価総額加重平均だけが市場平均を算出する指数ではありません。時価総額加重平均以外の指数の例として均等ウェイトインデックスがあります。

 

均等ウェイトインデックス

均等ウェイトとはその名の通り対象とする全ての銘柄を均等に配分した指数です。S&P500で均等ウェイトを行うと、対象の全500銘柄が同じウェイトになるので0.2%づつの重みになります。AppleNIKEAmerican ExpressStarbucksもみんな同じ0.2%です。すごくシンプルですね。何も考えていないような指数ですが、均等ウェイトインデックスは時価総額加重平均よりパフォーマンスが良いことが知られています。

Wilshire 5000というインデックスがあります。

ウィルシャー5000(Wilshire 5000)とは|金融経済用語集

ウィルシャー・アソシエイツ社(Wilshire Associates)が算出する指数ですが、米国の株式市場全体を最も幅広くカバーする株価指数として知られています。

 

ウィルシャー社は1970年以降のWilshire 5000の時価総額加重平均と均等ウェイトのデータを公表しています。

では時価総額加重平均と均等ウェイトのパフォーマンスを比較してみましょう。

 

f:id:accumulationstrategies:20180105151802p:plain

:Wilshire 5000 均等ウェイト赤:Wilshire 5000 時価総額加重平均

 

197012月から201712月の期間における、Wilshire 5000指数の基準価格推移をグラフにしています。約50年間で時価総額加重平均の場合は約124倍、均等ウェイトの場合は約1674倍になります。どの10年間を区切って比較しても均等ウェイトは時価総額加重平均を上回ります。圧倒的な差ですね。

 

ではどうして運用会社は均等ウェイトを採用せずに時価総額加重平均を採用するのでしょうか?

 

均等ウェイトを実際にファンドにするのは難しいからです。まず、均等ウェイトを維持するには日々の株価変動に合わせて売買を繰り返す必要があります。さらに均等ウェイトにするには超大企業の株も中小企業の株も同額買うことになりますが、中小企業は浮動株が少ないので購入できる額に限度があります。

 

時価総額加重平均と均等ウェイトのETF比較

均等ウェイトのインデックスファンドはほとんど無いですが、米国市場にS&P500銘柄を使った均等ウェイトETFが存在します。Guggenheim S&P Equal Weight (RSP)という名称で上場しています。S&P500には時価総額加重平均のSPDR(SPY)という有名ETFがありますので、直接比較したいと思います。

f:id:accumulationstrategies:20180105154232p:plain

赤:RSP(S&P500均等ウェイト)青:SPY(S&P500時価総額加重平均)

 

均等ウェイトは時価総額加重平均をほとんどの期間で上回っています。RSPの経費率は0.2%でSPYの経費率0.09%の2倍以上ですが、その経費差を持ってしてもこれだけの差をつけてRSPがアウトパフォームします。

 

現在世に出回っているインデックスファンドの多くが時価総額加重平均による指数を採用しています。でもそれは決して時価総額加重平均が優れた指数だからではありません。単にファンドとして運用しやすいだけなのです。