こんにちは。ゆうじろうです。2018年からつみたてNISAが始まりますね。つみたてNISAは譲渡益の税控除、長期投資向け、低コスト投信のラインアップといった誰にでも安心して勧めることのできる素晴らしい制度になっています。
なぜつみたてNISAをするべきなのか。以前に記事を書いていますので併せてご覧ください。
つみたてNISAによってこれからインデックス投資が大きく普及すると思います。
ではつみたてNISAで最初に投資する商品は何を買えば良いでしょうか?
私は、最初に買う商品は”先進国株式インデックスファンド”を中心に考えれば良いと思います。実際、私が最初に購入した投資信託もニッセイ外国株式インデックスファンドでした。
理由は「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 」で第1位の商品だったからです。ブログを開設するほど投資信託が好きな人たちがはげしくオススメしているのできっと良い商品だと思ったのです。
投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2016
私が先進国株式インデックスファンドを勧める理由
国際分散投資をするべきだと思うから
インデックスファンドで株式投資をするときに最初に国内株か外国株かを選択することになると思います。あなたが長期で投資していこうと考えたときに、1つの国だけでなくなるべく複数の国に分散投資をした方が良いと思います。理由はどの国が成長して、どの国が衰退するか分からないからです。
先進国は相対的に安定している
先進国の経済は安定しています。大きく成長したり下落したりすることが発展途上国より少ないです。先進国株に投資して大きな利益を得ることはないと思いますが、大きな損失も出にくい傾向があります。
為替リスクはどこの国に投資しても同じ
もしかしたら為替変動のリスクを考えて外国株の購入をためらう人がいるかもしれません。株式投資をする時点で外国株でも国内株でも何を買っても為替の影響を受けます。アベノミクスで国内株の株価が上昇しましたが、原因の半分以上は円安です。為替リスクを気にする人はむしろ日本円だけで資産を持っているリスクに目を向けるべきです。
先進国株式インデックスファンド比較
それでは、具体的にどの先進国株式インデックスファンドを購入すれば良いでしょうか?
先進国株セクターは大人気で多くのファンドがラインアップされています。中でも低コストの投信は以下のインデックスファンドになります。
ニッセイ外国株式インデックスファンド(ニッセイ)
言わずと知れた大人気ファンドですね。「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 」に3年連続で1位を獲得しています(2014, 2015, 2016)。魅力は信託報酬の低さと純資産額の大きさでしょうか。
信託報酬 0.20412%
純資産額 750億円
ファンド設定日 2013/12/10
たわらノーロード 先進国株式(たわら)
たわらも人気のファンドです。実質コストではニッセイよりもたわらの方が低いです。
信託報酬 0.243%
純資産額 189億円
ファンド設定日 2015/12/18
eMAXIS Slim 先進国株式インデックス(eMAXIS Slim)
eMAXISの低コストファンド専用シリーズがeMAXIS Slimです。eMAXISと間違えないようにしましょう。「業界最低水準を将来にわたってめざします。」と宣言しているのが頼もしいですね。
信託報酬 0.20412%
純資産額 29億円
ファンド設定日 2017/02/27
iFree外国株式インデックス(iFree)
iFreeは大和証券の低コストインデックスシリーズです。同シリーズの”iFree S&P500インデックス”と”iFree NYダウインデックス”は米国株に投資できる低コストインデックスファンドとして大人気ですね。
信託報酬 0.2052%
純資産額 10億円
ファンド設定日 2016/09/08
i-SMT グローバル株式インデックス(i-SMT)
三井住友の低コストインデックスファンドです。大いに期待が持てそうですが、ファンドの開始からあまり間がないので今回の比較からは除きます。
信託報酬 0.2052%
純資産額 0.1億円
ファンド設定日 2017/11/24
今回挙げたファンドはいずれも「MSCIコクサイ・インデックス」に連動します。ファンドの良し悪しはシンプルに基準価格の推移を比較すれば良いでしょう。
それでは、ニッセイ、たわら、eMAXIS Slim、iFreeの4つのファンドを比較してみましょう。
赤:ニッセイ、緑:たわら、青:eMAXIS Slim、橙:iFree
意外なことに4つのファンドでほとんど差はありませんでした。少なくとも2017年3月以降に先進国株インデックスを購入した場合は、4つのどれを選んでも損益がほぼ同じだったことを意味します。
一括投資の場合
2017年3月1日に100万円を一括投資していた場合、それぞれのファンドの損益は次のようになります。
ニッセイ: |
116万3200円 |
たわら: |
116万3000円 |
eMAXIS Slim: |
116万3300円 |
iFree: |
116万3400円 |
ほとんど変わりませんね。もうどれを購入しても違わないような気がします。
積立投資の場合
2017年3月1日から毎日1万円を積立投資していた場合、それぞれのファンドの損益は次のようになります。
投資額=206万円
ニッセイ: |
226万2338円 |
たわら: |
226万2100円 |
eMAXIS Slim: |
226万2175円 |
iFree: |
226万2815円 |
当然ながらこちらもほとんど変わりません。
前回、NYダウインデックスファンドの比較を行いましたが、その時もどれを買っても変わらないという結果でした。
NYダウインデックス投資信託を比較(iFree、たわら、eMAXIS、SMT) - 1億円のポートフォリオ
一方で、ニッセイとたわらを比較した記事では、たわらはニッセイよりもパフォーマンスが良いという結果になっていました。
ニッセイ外国株式インデックス VS たわら先進国株 - 1億円のポートフォリオ
今回の結果とずいぶん印象が違いますが、これはどうしてでしょうか。もう一度、ニッセイとたわらで前回と同じ条件(比較開始日をたわらの設定日以降にする)で比較してみます。
赤:たわら、青:ニッセイ
やはり前回と同様、たわらのほうがニッセイより良さそうです。たわらが設定日からいきなりニッセイより高くなっていたので、念のために比較開始日を2日だけずらして比較してみます。
赤:たわら、青:ニッセイ
開始日を2日間遅らせるだけで随分印象が変わりましたね。たわらがニッセイよりパフォーマンスが良いのは変わりませんが、その差はほとんど分からないほどになります。インデックスファンドは開始日に大きな誤差が生じる傾向がありそうです。
2年目でニッセイとたわらに差が出たのは2016年11月にニッセイが下方乖離を発生させたことが原因でしょう。逆に言うとそれ以外では両者にほとんど差がないと言えます。
これまでの比較の結果から、同一指数に連動するファンドであればどれを選んでもほぼ変わらないことが分かりました。今回比較対象としたのはどれも低コストを売りにするファンドです。お互いが低コスト競争を行う限りどのファンドにするかに頭を悩ます必要はないのかもしれません。