こんにちは。ゆうじろうです。投資といえば株式投資が中心になりますが、世の中には株以外にも様々な商品があります。その中でも株の次に検討すべき投資先は債券ではないでしょうか。株と債券は変動パターンが違うので両方に投資することでリスクを抑制できると考えられます。
よくバランスファンドで4資産均等型がありますが、国内株、外国株、国内債券、外国債券の組み合わせしか見たことがありません。何ででしょうね?
理由の1つは株と債券の動きが逆になると考えられるからでしょう。
私が購入する投資信託でも国内外の債券ファンドを含めています。目的は株式投資のリスクを抑制する作用が本当にあるかを見極めるためです。
でも債券投資についてネットを検索していると、必要がないという人も結構いますね。。特に外国債券については必要ないという人の方が多数派のようです。
特に経済評論家の山崎元さんが外国債券不要論を公言されているのが大きいですね。
第116回 外国債券の期待リターン | 山崎元のホンネの投資教室 - 楽天ブログ
外国債券不要論の主張
- どの国の国債を買ってもリターンは同じ。
- リターンが同じなら為替リスクのある外国債券よりも国内債券を買う方が合理的。
1が成り立つ根拠として、次の2つの仮説があります
購買力平価説
同じものならどこで買っても同じ値段になるべきという仮説です。コカ・コーラが日本で1本100円、アメリカで1本1ドルだったら100円=1ドルでしょうという考え方です。
金利平価説
2国間で金利の差があるとそれを埋め合わせるように為替が動くという説。高金利だと通貨の価値が下がり、低金利だと通貨の価値が上がります。
なんとなく尤もらしい気もしますが、実際に国内債券と外国債券に投資した場合のリターンはどうなっていたでしょうか?
比較的長期間の運用実績のある三井住友・DC外国債券インデックスファンドと三井住友・日本債券インデックスファンドを使って2002年から現在までの約15年間の基準価格変動を比較してみます。
青:先進国債券、赤:国内債券
なんというか、もう全然違いますね。
まず、過去15年間のデータでは先進国債券と国内債券のリターンには大きな違いがあります。
先進国債券の年率リターンは4.6%、国内債券の年率リターンは1.6%でした。
リスク(変動幅)は先進国債券の方が大きいですね。先進国債券の変動幅が大きいのは主に為替が原因でしょう。
私は外国債券は必要と考えています。
購買力平価や金利平価説は各国の国債リターンを均一化する方向に作用するでしょう。でもそれだけが国債のリターンを決めているわけでも無さそうです。日銀が大掛かりな金融政策で物価を上げようとしても動かないですし、実際はそんなにシンプルに決まらないのでしょう。
為替リスクに関しては円だけを持っている方がリスクだと考えています。日本円だけしか持っていなくても為替は常に動いています。円しか持っていないことは円に集中投資していることと同じだと思います。
では、先進国債券クラスではどのファンドを選べば良いでしょうか?
今回はニッセイ外国債券インデックスファンドとたわらノーロード先進国債券を比較してみます。理由は2年以上の運用期間があることと、現在購入しているニッセイと12月に信託報酬を引き下げたたわらを比較するためです。たわらの方が良さそうなら乗り換えます。
青:ニッセイ、赤:たわら
ニッセイとたわらは共にシティ世界国債インデックスに連動します。2年間の運用ではたわらがわずかにニッセイよりもリターンが高くなりました。
一括投資の場合
2年前に100万円を一括投資していると、ニッセイが99万8300円、たわらが99万9900円になります。
積立投資の場合
毎日1万円を積立投資した場合は投資額500万円に対して、ニッセイが531万3223円、たわらが531万3990円になります。
ニッセイとたわらの信託報酬は0.17%(税抜)で同じですが、たわらは2017年12月に引き下げたばかりです。これでトータルコストがたわらが0.183%、ニッセイが0.225%になりました。ニッセイがコスト引き下げをしない限り今後じわじわと差が広がるでしょう。
これから投資をする場合は、ニッセイよりもたわらにする方が良いと思います。