インデックスファンドへの投資は大きく株式、債券、リートの3つに分類することができます。さらに地域で先進国、新興国、日本の3つに分類することができます。
資産クラスが3つに地域が3つなので9種に分類できますね。
8資産均等バランスファンドでは先進国と新興国をまとめて海外リートとしているのが多いです。新興国リート市場は未成熟なので組み込まれていないのでしょう。そういえば、新興国リートインデックスファンドってあまりないですね。
私はインデックス投資の真髄は”幅広い分散投資”だと考えています。最も成長が期待できる株式を主力にしますが、債券やリートにも投資していきます。
ではどのような配分で投資していけば良いでしょうか?
8資産のインデックスはそれぞれ異なった値動きをします。過去のデータでは各資産のパフォーマンス順位は年ごとに目まぐるしく入れ替わっています。
<出典 日興アセットマネジメント>
私はこのデータを基に前年度に最も成績が悪かったインデックスに投資するという戦略を考えてみました。この方法は投資の損失を抑えられそうです。
過去記事にあるので参考にしてみてください。
「ダウの犬戦略」に学ぶ、インデックス投信リバランス <インデックスの犬戦略> - 1億円のポートフォリオ
この方法をそのままは使わないですが、8資産の変動をモニターしておいて下がった資産があったら積極的に買っていきたいと思います。
インデックスはどんなに下がっても倒産は無いのが良いところです。下がった資産を安く買いましょう。
それでは、2018年の8資産の推移を確認してみましょう。
比較に使った各クラスのインデックスファンドは次のファンドです。
先進国株: eMAXIS Slim 先進国株
新興国株: eMAXIS Slim 新興国株
国内株: eMAXIS Slim 国内株
先進国債券: eMAXIS Slim 先進国債券
新興国債券: iFree 新興国債券
国内債券: eMAXIS Slim 国内債券
外国リート: ニッセイグローバルリート
国内リート: ニッセイ国内リート
いずれも各資産クラスを代表する超低コストファンドです。
(低コストインデックスファンドは指数が同じなら同じ動きをするので、別の低コストファンドを購入していても同じ動きをしていると思って良いです。)
2018年1月以降の各資産の基準価格推移をグラフにしました。
赤:先進国株、黄:新興国株、黄緑:国内株、緑:先進国債券、水色:新興国債券、青:国内債券、紫:外国REIT、桃:国内REIT
2018年の市場は波乱の幕開けでした。約4ヶ月が経ちましたが、プラスになっているのは国内リートと国内債券だけです。
国内リートと国内債券は2017年最もパフォーマンスが低かったインデックスでした。最もパフォーマンスが低かったインデックスに敢えて投資する戦略はやはり有効かもしれません。
最も下げたのは外国リートです。年初から10%以上下げています。この結果を受けて、私はここ最近ニッセイグローバルリートに追加で投資しました。
次に各資産の相関係数を計算してみます。
相関係数は資産間の変動パターンの類似度を表しています。-1~1の間の数値で示され、1だと変動が一致していることを表し、-1は真逆であることを表します。
2018年1〜4月の資産間の相関係数を図にしました。
一番特徴的なのは国内債券です。他のどの資産クラスに対しても負の相関を示しています。変動パターンが逆ということですね。
先進国と新興国は同じ株式だと相関は0.73と高いです。債券も0.82と高いです。
分散投資はなるべく相関の低い資産を合わせるのが効果的なので、地域だけでなく資産別にも分散するのが良いでしょう。