投資で一番大事なことは損をしないことです。
投資額が大きくなればなるほどリスクを抑えることの重要性は増していきます。
損した場合の損失額が大きくなるから当然ですね。
投資のリスクを抑えるための唯一の方法が「分散」です。
分散には大きく3つの種類があります。
1つ目は資産クラスの分散です。株式や債券、リートといった資産クラスがあります。
2つ目は国、地域の分散です。先進国、新興国、日本といった分類があります。
3つ目は時間です。相場は時間と共に変動しますが、相場のピークはその渦中には分かりません。
3つの分散の内、”資産クラス”と”国や地域”の分散は簡単に実践することができます。
考えるのが面倒な場合はeMAXIS Slimバランス(8資産均等)を選んでおけば良いでしょう。
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3つ目の時間の分散は非常に難しいですが、投資は時間を味方につけることが出来るかが成否のほぼ全てだと思っています。
投資指南で「株式投資は余裕資金で」と謳っているのは、無くなっても困らないお金でギャンブルしましょうという訳ではないです。余裕資金でないと時間を味方につけた投資が難しいという意味です。
米国株式市場の株価平均を1950年から長期に調べた結果がJ.P.モルガンの資料に掲載されています。これによると、1年間の投資ではリターンが-39%から47%の範囲でばらついています。これは最悪のタイミングで買った場合、年間39%下落したことを示しています。20年間の投資では最悪のタイミングで買った場合でも7%の年率リターンを得たことを示しています。
<出典:J.P. Morgan>
この図の意味するところは、S&P500を購入して1年間で売却するとほとんどギャンブルだけど20年間保有するなら必ず資産を殖やせることを示しています。
無リスク資産と言われる現金や銀行預金と比べた場合、どんなに最悪のタイミングで投資しても20年間の保有なら株式のリターンが上回ります。
でも、1年間しか投資期間を持てないなら株式投資は無リスク資産を40%下回る可能性があります。
株式投資は短期的にはギャンブルです。長期投資をすることで初めて確実に殖やすことができます。
株式のリスクを抑えるには長期投資しかありません。
意外なことに、投資ブログの中には”長期投資でリスクは縮小しない”という人の方が多いですね。山崎元さんの意見が代表的でしょうか。
長期投資の正しい理解 | トウシル 楽天証券の投資情報メディア
何やら難しいですが、リスクをどう定義するかということかもしれませんね。
今回の記事における私のリスクの定義は”無リスク資産を下回る確率”です。
20年間使う予定のない余裕資金は100%株式に投資するのが合理的です。
ということで、私のつみたてNISAは100%株式に投資しています。