インデックス投資ナイトというイベントを知っていますか?
インデックス投資家が集まる年に一度のお祭りで今年で11年目になります。
元々は個人投資家が集まる手作りイベントということですが、最近は日経に取り上げられたり金融庁職員も参加したりと大規模になっています。
投資家の祭典、GPIFも初参加 個人とガチンコQ&A|マネー研究所|NIKKEI STYLE
イベントではインデックス投資に関するテーマが話し合われるのですが、今年は「米国株投資と国際分散投資、どっちがいいの?」をテーマに対談が行われるそうです。
言い方を変えると、インデックス投資は米国株だけで良いかも?ということです。それくらい米国株はインデックス投資で重要な地位を占めます。
私は国際分散投資の方が良いという考えですが、米国株投資派の考え方も一理あると思っています。
米国株のメリットの1つに米国は最大の経済大国で米国経済が世界経済全体を左右する点があります。
例えば、アメリカがくしゃみをすると日本が風邪を引くという言葉があります。
米国株が下落するとそれ以上に日本株が下がるという現象を指しています。
リーマンショックでもサブプライムローンに直接関係していなかった日本の株が米国と同時に下落し、回復は米国より遅れました。
米国株のもう一つのメリットは米国は世界で最も巨大で効率化した株式市場がある点です。当然インデックスファンドの規模も大きくなります。規模が大きくなるとコストが下がり、商品ラインアップも増えます。
米国株人気は米国への投資手段が増えてきたことも要因の1つでしょう。
米国株に投資できるインデックスファンドはいくつもありますが、低コストインデックスファンドの代表はiFree NYダウインデックス、 iFree S&P500インデックス、楽天全米株式インデックスファンドの3つです。
この3つのファンドの大きな違いは投資先の分散の度合いです。
iFree NYダウはNYダウ構成銘柄の30種の平均株価に連動することを目指します。
iFree S&P500はそれより数の多い500銘柄、楽天全米はさらに米国市場全体をカバーする約3600銘柄を投資対象にしています。
NYダウ |
S&P500 |
VTI (CRSP USトータル・マーケット・インデックス) |
|
構成銘柄数 |
30 |
500 |
3588 |
銘柄の特徴 |
超大企業のみ |
大型企業 |
大型、中型、小型企業と幅広い |
指数の算出 |
株価平均 |
時価総額加重平均 |
時価総額加重平均 |
NYダウの30銘柄はS&P500に含まれていて、さらにS&P500の500銘柄はVTI(楽天全米の投資先)に含まれています。
投資先にこだわりがなければ全てを網羅する楽天全米で良いかもしれません。
次に信託報酬と純資産を比較してみます。
ファンド名 |
信託報酬 |
純資産 |
設定日 |
iFree NYダウ |
0.243% |
66億円 |
2016/09/08 |
iFree S&P500 |
0.243% |
49億円 |
2017/08/31 |
楽天全米 |
0.1696% |
125億円 |
2017/09/29 |
信託報酬は楽天全米がiFreeよりかなり低く設定されています。それを反映してか、最も設定日が遅い楽天全米の純資産が一番多くなっています。すごい人気ですね。
では実際のパフォーマンスを比較してみます。
3つのファンドで最もファンド開始日が遅い楽天全米の設定日から比較しました。
昨年10月からの約8ヶ月間の比較では、iFree NYダウのパフォーマンスが最も良いという結果になりました。
投資先の異なるファンドのパフォーマンスはどの期間で比較するかで結果は変わります。比較期間を変えて2018年に入ってからの比較もしてみましょう。
ほぼ同じような変動ですが、2018年は楽天全米が少し良いようです。
最後に実際の指数間でも比較してみます。(2018年1月〜)
青:VTI、緑:S&P500、橙:NYダウ
概ねファンドと同様ですね。
楽天バンガードシリーズは開始当初は指数からの乖離が指摘されていましたが、最近は少し安定してきたのかもしれません。
まだ開設から1年未満なのでなんともいえない部分はありますが、この3つのファンドだとどれを選んでも間違いは無いように思います。