インデックスファンドの選択基準は主に運用コストです。
インデックスファンドは市場平均を追いかけるだけのファンドなので、基本的にファンド間で運用に差はでません。
運用成績の差は主に手数料の差だと考えて良いでしょう。
運用コストの中心は信託報酬です。運用会社が資産運用に対して受け取る手数料です。
インデックスファンドは信託報酬が最も低い商品を選択しておけば概ね正解になります。
では、最も信託報酬が低い商品は何でしょうか?
今年1月のつみたてNISAの開始に合わせて、昨年秋からインデックスファンドの新規設立と信託報酬引き下げ競争が活発になりました。
この競争を制したのがeMAXIS Slimシリーズです。
eMAXIS Slimは半年前に先進国株式と新興国株式の信託報酬を大幅に引き下げました。
その引き下げ幅は先進国株(0.1890% → 0.1095%)、新興国株(0.339% → 0.190%)で他ファンドを一気に引き離す引き下げでした。
この引き下げをきっかけにeMAXIS Slimシリーズは大きく純資産額を増やしています。
それから半年が経ち、ここに来て大きな動きがありました。ニッセイインデックスファンドの信託報酬の引き下げです。
ニッセイ外国株式インデックスファンドは低コスト化のパイオニア的商品で、投信ブロガーからも古くから高評価を得てきました。
eMAXIS Slimシリーズの台頭で最近は評価が下がり気味でしたが遂に大幅引き下げを発表しました。
先進国株式以外にも新興国株式、国内株式、バランスファンドの引き下げを同時に発表しています。
しかし、その直後にeMAXIS Slimシリーズが値下げを発表しました。これはニッセイの引き下げを受けた対抗措置でしょう。
eMAXIS Slimとニッセイが信託報酬を引き下げた結果は次のようになります。
インデックス分類 |
eMAXIS Slimシリーズ |
ニッセイシリーズ |
先進国株式 |
0.109% |
0.109% |
新興国株式 |
0.189% |
0.189% |
国内株式(TOPIX, 日経平均) |
0.159% |
0.159% |
バランス(8資産均等型) |
0.159% |
0.159% |
引き下げ実施日 |
2018/7/25 |
2018/8/21* |
*ニッセイ新興国株は2018/7/13
両者が引き下げた結果、同じ信託報酬になりました。
では、eMAXIS Slimとニッセイのどちらを買うべきでしょうか?
どちらを買っても間違いじゃないと思いますが、私はeMAXIS Slimを購入しています。今回の引き下げを受けてもeMAXIS Slimで投資しようと思います。
理由はeMAXIS Slimの方が他社の信託報酬引き下げへの追随が早いからです。
今回ニッセイの発表を受けてeMAXIS Slimが対抗しましたが、1週間以内に反応しています。
前回のeMAXIS Slimの大幅引き下げからニッセイの対抗引き下げが半年を要したことを考えるとeMAXIS Slimの反応の早さが際立ちます。
この先もeMAXIS Slimは他社の引き下げに素早く追随するだろうと期待させてくれます。
eMAXIS Slimとニッセイのどちらを購入するかで悩んでいる人へのアドバイス
両方とも良いファンドだと思います。悩むくらいなら両方買えば良いと思います。
特定の商品に肩入れせずに分散する方がインデックス投資家らしいかもしれません。