リスク資産に投資していると、よほど運の良い人でなければ資産が下落して”含み損”を経験することになります。
投資で失敗する原因の多くは、資産価格の変動に動揺して当初の投資方針を覆してしまうからだそうです。
まあ、動揺しますよね。。
私の場合、最初の含み損の経験はリーマンショックでした。
保有する株が全て含み損に転落し、数百万円の含み損になったことがあります。
私が個別株で含み損を抱えたときは何も出来ませんでした。投資自体が嫌になり、証券口座にログインすることもなくなりました。
投資の失敗を直視したくなかったからですが、もう1つの理由として下落した株価を見てバーゲンセールだと思えなかったということがあります。
100万円で買った株が50万円に下落しても安いからもっと買おうと思えないものです。
もっと下落するからできれば底で買いたいと思って結局何も出来ないことが多いです。
どうしてこうなるかというと、投資先を信用していないからです。
一時的に下落してもいずれ回復して最初の買値を上回る日が来ることを信じられないからです。
私がインデックス投資に転向したのは、インデックスなら大きく下落してもいずれ回復することを信じて投資を続けることが出来ると思ったからです。
でも、やってみるとインデックス投資でも含み損を抱えると疑心暗鬼になることが分かりました(笑)。
私は8資産のインデックス投信に幅広く投資していますが、新興国市場の低迷で新興国株と新興国債券に含み損が発生しています。
含み損になったのは、eMAXIS Slim新興国株とiFree新興国債券インデックスです。
年初からの値動きは見事に右肩下がりです。
赤:eMAXIS Slim新興国株、橙:iFree新興国債券インデックス
私の投資方針は下がった資産を積極的に購入することなので、両ファンドへの投資額を増やしています。
でも、思い入れの熱量はファンド間で全然違っています。
eMAXIS Slim新興国株に大きく投資額を増やすことに躊躇いはありませんでした。
実際かなり重点的な投資を継続中です。
問題はiFree新興国債券です。下落してもあまり積極的に買いたいとは思えませんでした。
損失が発生すると、含み益の時は気にならなかった問題が色々気になってきます。
まず、債券のくせに株式より下落するのはどうなんでしょう?債券の存在意義を問われますね。
もっと問題なのは下方乖離です。本日送られてきた「交付運用報告書」を見ると、ベンチマークに対して年率0.9%下方乖離しています。実質コストが0.414%なのでコスト以外の乖離要因があるようです。報告書には「税金や売買に伴う費用」が要因と書かれているので避けられない乖離のようですね。昨年も1%下方乖離していました。
含み損が解消するまで追加投資を継続しますが、iFree新興国債券のポートフォリオに占める比率はなるべく増えないようにしようと考えています。
下落を続けても買い続けることができる資産が投資に値するのだと思います。
私にとってeMAXIS Slim新興国株は投資に値する資産で、iFree新興国債券はちょっと残念な資産かもしれません。