今週、GoogleがStadiaという新型ゲームを発表しました。
クラウドでゲームを動作させるのでPS4やSwitchのように特定のゲーム機を必要としないのが最大の目玉です。
PCやタブレット、スマホのような既に持っている端末でゲームを楽しむことができるので、新たにゲーム機を買う必要がありません。
発表を受けて、翌日の株式市場はソニーや任天堂の株価が3%以上も下落しました。
Googleの新サービスによってゲーム市場の勢力図が塗り替わる可能性を危惧したのでしょう。
GAFAの一角であるGoogleの参入ですから、さすがにインパクトがあります。
では、Googleの新サービスStadiaはソニーや任天堂を駆逐するでしょうか?
私はすぐにソニーや任天堂を駆逐するような存在にはならないんじゃないかと感じています。
Googleの発表をみてもそこまで驚きの内容ではありませんでした。
クラウドで処理をすれば手元の端末は低スペックでも問題なく動かすことができます。
ネットワークによる遅延も高速化する次世代規格ならあまり問題にならないのかもしれません。
でもクラウドで処理をするゲームは別にGoogleだけが可能な技術ではないでしょう。
実際、ソニーも既にPlayStation Nowというクラウドストリーミングのゲームサービスを提供しています。
私はPlayStation Nowをやったことがありませんが、あまり普及していないので現時点ではそれほど魅力的なサービスではないのでしょう。
それをGoogleがやると一気にすごいサービスになるイメージがいまいち持てません。
クラウドで処理すると美麗なグラフィックのゲームが低スペック端末で出来るというのが最大のウリになります。その代り遅延を防ぐために高速のネット環境が必要になります。
素朴な疑問として、高速ネット接続する人はある程度のハイスペック端末を持ってるんじゃないですかね??
新しいPCやスマホのコンピューティング能力は既に十分過ぎる程高くなっています。
最近はスマホの買い替えサイクルが延びていますが、スペックの高度化を消費者が求めなくなっているのが理由です。
わざわざクラウドで処理しなくても端末機で十分高度なゲームができるように思います。
最近、ゲーム機以外のPCやスマホでもプレイできる”フォートナイト”が世界中でヒットしました。
フォートナイトはダウンロードするゲームですが、既存の機器で十分高度なゲームが出来ています。
Stadiaのビジネスモデルがまだ良く分かりませんが、クラウドコンピューティングに月額数千円の利用料を課すようなモデルだとあまり魅力的を感じないですね。
フォートナイトのように無料で出来るならすごいことですが、どうなるでしょうか。
ここまでGoogleのゲーム参入に懐疑的な意見を書きましたが、ゲーム業界が盛り上がってくれるのは消費者として歓迎です。
Stadiaの登場で注目したいのは、ソニーやマイクロソフトの次世代機です。
これまでと同じようにゲーム機を販売することになるのか、それともStadiaのようにクラウドゲームに移行することになるのでしょうか?
いずれにしろ2019年はゲーム業界が大きな転換点を迎えそうですね。注目していきたいと思います。