新しい時代、「令和」がもうすぐ始まりますね。
時代の変わり目には新しい時代に思いを馳せると共に終わりゆく時代を振り返りたくなります。
最近はテレビや新聞で平成の30年間を振り返る特集をよく目にします。
昔を懐かしむ記事が多い中で、私が注目したのは「平成は日本敗北の時代」と発言した経済同友会幹事の記事です。
「平成は日本敗北の時代」同友会代表幹事、発言の真意は:朝日新聞デジタル
経済界代表の発言なのでもちろん「敗北」は日本経済の衰退を指しています。
この記事に言われるまでもなく、平成は経済が衰退し続けた30年間でした。
平成元年に日本のGDPの世界シェアは15%ありましたが、それが今では6%です。
かつてアメリカ大統領が日米関係を語るときは「世界で最も重要な2国間関係」という枕詞をつけていました。
日本とアメリカの2カ国で世界GDPの43%を占めていたからです。
30年経った今、「世界で最も重要な2国間関係」で日米関係を思い浮かべる人は日本人でもいないでしょう。
平成元年に日経平均株価は史上最高の3万8915円に到達しています。
それから30年間経った現在の株価は2万1807円です。
平成元年の日経平均に一括投資していたら、30年の長期投資でも報われていないということです。大損ですね。
ドルコスト平均法でコツコツ投資した場合でも30年の投資期間で24年間は含み損に耐え続けることを強いられました。以前に記事にしています。
日本人が保有する株式や投資信託などのリスク資産比率は15%ほどだそうです。
対してアメリカ人の保有比率は50%を超えていることから、「日本人は貯蓄好き。保守的なのでリスクのある資産運用をしたがらない。」と言われます。
私は日本人は投資に保守的なんじゃなくて、国内株式が投資に値しない残念な市場だと判断しているからだと思っています。
過去30年の下落チャートをみて投資しようと思う方がおかしいでしょう。
この先の日本株も長期投資に向いているように思えません。
人口減少と高齢化で国内市場は今後も少しづつ縮小していくので、市場全体の成長を前提としたインデックス投資は馴染みませんね。
アメリカ人の投資比率が高いのは投資で儲かると思っているからです。
1989年のNYダウの株価は2,200ドルでした。それから30年経った現在の株価は26,400ドルです。
10倍以上ですね。そりゃ投資するわ。
株式は同じ期間でも地域によって明暗がこんなにもくっきりと分かれます。
アメリカ人が投資に積極的で日本人が消極的なのは市場をみれば当たり前のことですよね。
30年前は海外に投資するのは難しかったですが、ネット証券が誕生したことで海外への投資がやりやすくなってきました。
これからは日本人の投資比率も上がっていくでしょう。