金融庁が先日発表した報告書の中で、「老後に2000万円必要」と試算したことがあちこちで批判されています。
批判を受けているのは「高齢社会における資産形成・管理」報告書です。私も話題になってたので読んでみました。
報告書の内容は、寿命が長くなってるので今まで通りにしていると貧しい老後になりますよと警告しています。
お金に困る老後は嫌ですね。
年老いてしまうと働けないし、未来に希望も持てないしで生きてるのが嫌になってしまいますね。
老後のお金の不安を解消するために金融庁が出した処方箋が次の2つです。
1.60歳を超えても体が動く限り働き続ける。
2.若い時から投資をして資産を殖やす。
報告書の参考資料の図が分かりやすく説明していますね。
報告書の内容自体には特におかしいと思うところはありませんでした。
将来のことを心配している人なら大体同じように考えてると思います。
これが保険会社やシンクタンクの調査だったら、ありきたりの内容ということで特に話題にならなかったでしょう。
問題は金融庁が発表したということです。
私は金融庁が「老後の生活には年金の他に2000万円必要」と発表したことに違和感を感じました。
あれ、年金ってなんだっけ?
年金ってそれだけで生活できるものじゃなかったのですね。。
といっても、私は年金を今より増やすべきと主張したい訳ではありません。
高齢化で今のシステムのままだと将来が不安になるという分析をしておきながら、その解決策を全て自助努力に求めてるところに違和感を持ちます。
少子高齢化で年金システムが破綻しているのは誰の目にも明らかです。
今の若い人はみんな今の年金制度に不安を持っています。きっと今の高齢者が受け取っているようには受け取れないと思っています。
今回の報告書はそれを認めながらも、足りない分は自分でなんとかしてねと宣言した形になっています。
報告書が主張すべきは高齢化時代に対応する新しい年金システムの提言じゃないでしょうか。
「将来は今より悪くなる」とみんなが信じるシステムは変えるしかないですよね。