8月に入って株価が急落しています。原因はいつもの米中貿易戦争ですね。
米国がついに対中国関税の第4弾を発表しました。
この第4弾でほぼすべての取引の関税が引き上げられることになります。
スマホなどの消費者に直結する商品も含まれるのでこれまでより関税引き上げの影響は大きいそうです。
米中の対立は今後も続いていくので、投資環境の先行きは不透明です。
見通しが悪い時ほど国際分散投資が効力を発揮します。
今は米国よりも中国の方が大きなダメージを受けていますが、この先もずっと米国優位が続くかは分かりません。
投資はギャンブルと違ってどちらか一方だけに賭ける必要はありません。
アメリカにも中国にも投資しておけば、どちらが勝ってもそれなりのリターンを得ることができるはずです。
国際分散投資をするための一番簡単な方法が世界株式インデックスファンドを買うことです。
今回は世界株式インデックスファンドで一番人気の「楽天全世界株式インデックスファンド」と「eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)」を比較してみます。
まずは基本情報から見てみましょう。
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楽天全世界株式 (楽天VT) |
eMAXIS Slim全世界 (オールカントリー) |
信託報酬(税込) |
0.2196% |
0.1296% |
純資産 |
238億円 |
55億円 |
運用開始日 |
2017/9/29 |
2018/10/31 |
楽天全世界は純資産が238億円で世界株式では1番の人気ファンドです。eMAXIS Slim世界株も人気ですが、楽天全世界からみるとまだまだですね。
eMAXIS Slim全世界は各地域への投資配分が違う3つのファンドを出しているので人気が分散してるのかもしれません。
eMAXIS Slim世界株の3ファンドについては前回の記事で詳しく比較しています。
楽天全世界の問題点
楽天全世界はあのバンガード社のバンガード・トータル・ワールド・ストックETF(略称VT)に直接投資するファンドです。VTの純資産額は175億ドルと桁違いの規模なので運用実績、安定性は間違いありません。
一方で楽天VTには課税の問題があります。特に日本株部分は本来払う必要の無い税金まで払うことになります。
VTは海外ETFですので、日本株の配当金も日本で課税された後にVTに組み込まれます。その後、VTが分配金を出すときに米国から課税されます。
国内株インデックスだとこのような課税が掛からないので、楽天VTは余計に税金を払っていることになります。課税面では楽天VT は少し不利ですね。
では、実際のパフォーマンスはどうでしょうか?
eMAXIS Slim全世界が運用を開始した2018年11月からの資産推移を比較しました。まだ比較できる期間が8ヶ月ほどですが、時間が経つにつれて少しづつ差が開いていくのが分かります。
まだ大きな差ではありませんが、これまでの運用パフォーマンスはeMASIS Slimの方が良いですね。
8月9日からeMAXIS Slimの信託報酬が引き下げられたので、楽天VTがこのままだと今後は更に差が開くかもしれませんね。