株式投資で一番人気のある国は米国株です。
アメリカには世界中で活躍するグローバル企業がひしめき合っています。
世界最大の市場なのは言うまでもないですね。
株式市場を牽引するFANG(フェイスブックのF、アマゾンのA、ネットフリックスのN、グーグルのG)も全部アメリカ企業です。
世界で一番成功した投資家ウォーレン・バフェット氏が妻に米国株式指数のS&P500を勧めているのは有名な話です。
過去5年間の米国株式のパフォーマンスを米国以外の全世界と比較してみましょう。
米国株のパフォーマンスは圧倒的ですね。
米国株式が過去5年間で1.5倍に成長した一方で、米国以外はほぼ成長していません。
みんながこぞって米国株に投資したがるのも当たり前ですね。
私は投資情報の参考に色々なインデックス投資のブログを見て回っています。
「米国株だけに投資する」と宣言するブログはたくさんありますが、「米国以外だけに投資する」と宣言するブログは見たことがありません。
では、これからも米国株は他の地域よりも高い成長をし続けるのでしょうか?
米国株が今後も高い上昇を続けるかどうかは私には分かりません。でもその可能性はあまり高くないんじゃないかと思っています。
米国とその他世界の株式指数を長期的に比較した図がバンガード社のHPにあったので紹介します。
1969年から2014年までの米国株と世界株(米国除く)の比率を調べたものです。
世界株が緑色、米国株が茶色で示されています。
この図をみると、2014年時点で世界株式の48%が米国株だったことが分かります。過去を遡ると米国比率が一番低い時で35%、一番高いときで65%くらいでしょうか。
ちなみに、2019年7月末時点での米国株比率は55%です。結構高い水準になっていますね。
今後も米国株が他地域を圧倒していくかは結構微妙かもしれません。
株価の割安度を測る指標にPERがあります。PERは株価を利益で割った値で、次の式で計算できます。
PER(倍) = 株価 ÷ 予想1株利益(EPS)
米国株の平均PERは約20です。ちなみに日本株の平均PERは約12です。
これは米国株が先々の成長まで織り込んだ株価を既につけていることを示しています。
株は買う人が多ければ株価が上がりますが、企業価値から乖離してつり上がった株価は遅かれ早かれ下落するしかありません。
私は米国株だけに投資する度胸は無いので、パフォーマンスが悪くても世界全体に広く投資したいと思います。
株式の良いところはギャンブルと違って、プラスサムゲームだというところです。
先がどうなるか分からない人はどちらかに賭ける必要はありません。
全体に賭ければ小さく儲けることができるのです。