米国株式インデックスにSBIから新しいファンドが誕生します。
SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドで9月26日から運用が始まるそうです。
これはS&P500指数に連動するバンガードの巨大ファンド(VOO)を買うだけのファンドになります。
バンガードETFを買うだけのファンドといえば楽天投信の楽天全米株が有名ですね。
楽天全米株が購入しているバンガードVTIは米国の主要な株式全体に幅広く投資できるファンドです。経費率は驚きの0.03%と超低コストです。
楽天を経由して購入することで経費が上がってしまいますが、それでも0.1596%(税込)の低コストを実現しています。
バンガードと楽天がタッグを組んで誕生した楽天全米株はすぐに大人気のファンドになりました。
純資産額は533億円でインデックスファンド全体を代表するような銘柄に成長しています。
でも、今回SBI S&P500が誕生することで勢力図が大きく変わるかもしれません。
予定されている信託報酬は0.09264%(税込)で0.1%を切る超低コストだからです。
楽天全米と比べてもかなりの低コストですね。
そしてもう一つ忘れてはいけないのがeMAXIS Slim米国株式インデックスです。
楽天全米に次いで人気のファンドで純資産額は281億円、信託報酬は0.162%(税込)です。
米国株式インデックスはこれから三つ巴の戦いになっていくでしょう。
では、3つの内どのファンドを選べば良いでしょうか?
SBI S&P500はまだ運用開始前ですが、楽天全米とeMAXIS Slim米国株は1年以上運用されています。
過去1年間の両ファンドの運用パフォーマンスを比較してみます。
楽天全米株よりもeMAXIS Slim米国株の方がパフォーマンスが良いという結果になりました。
ただ、注意しないといけないのは楽天全米株とeMAXIS Slim米国株は採用している指数が違うという点です。
楽天全米はS&P500の採用銘柄の他にも中型、小型株を幅広く含んでいます。パフォーマンスの違いは指数の違いを反映しているのかもしれません。
指数の差を見るために、本家バンガードのVTIとVOOを比較してみます。
同期間のVTIとVOOの比較では、VOO(S&P500)のパフォーマンスの方が良くなりました。VTIとVOOの関係はそのまま楽天全米とeMAXIS Slim米国に反映されているようです。
結局、楽天全米とeMAXIS Slim米国株はあまり差がないと考えて良いでしょう。
どれが良いかは甲乙つけがたいですが、私がこの3つのファンドに順位をつけるとすると、1.eMAXIS Slim米国、2.SBI S&P500、3.楽天全米の順になります。
理由はeMAXIS Slimは他社が信託報酬を下げると追随して引き下げることを明言しているからです。今後SBI S&P500の水準まで引き下げてくるでしょう。
そして同じ信託報酬になるのなら、新規ファンドより運用実績のあるファンドの方が安心感があります。
少なくともSBI S&P500の運用に問題が無いことを確認できるまでは様子をみたいところです。
いずれにしろ、SBI S&P500の誕生で米国株投資がますます魅力的な投資先になったのは間違いありませんね。