まとまった投資資金を持っているとき、一括で投資するべきか少しづつ積立で投資するべきかという問題があります。
この問題の答えは決まっていて、合理的に判断するのなら一括投資の方が有利という結論になります。
投資対象の期待リターンがプラスになるのなら、できるだけ早く沢山の資金を投下すべきなのは当然ですね。
それでも私は今のタイミングで一括投資しようとは思いません。
今後5年間で株価が下振れするリスクは上昇する可能性よりも高いと思っているからです。
インデックスファンドを購入するときは目論見書に目を通すことになっています。
そこには参考データとして過去5年間の騰落率が記載されています。
そこからファンドの期待リターンや変動リスクを見積もるのですが、期待リターンは目まぐるしく変化します。
株価が勢いよく成長した後の期待リターンは高く算出されて、リーマンショックのように暴落があった後の期待リターンは低く算出されます。
実際には、好調が続いた後の相場は下落しやすく、暴落の後は上昇する可能性が高くなるはずです。
過去5年の平均リターンが今後も続くと思って投資するのは危険な行為ですよね。
私自身は相場の先行きに少し悲観的な見方をしています。
株式の今後5年間の平均リターンはマイナスになるんじゃないかと思っています。
だから私は一括投資ではなく、少しづつ投資資金をリスク資産に移す方法を選択しているのです。
リターンが無いと思っているのに投資する理由は主に3つあります。
1つ目は私の予想に反して上昇した場合にもある程度のリターンを確保したいからです。
2つ目は平均リターンがゼロでも株価のバラツキを利用することで利益を得ることができるからです。
相場が下がって含み損が発生したときに集中して投資することで、平均購入価格を下げることができます。
平均買価が下がれば、少しのリバウンドでも利益になります。
そしていちばん大事な3つ目が、これから来る大きな下落相場が終わったときに大量のリスク資産を含み損がない状態で持っていたいからです。
私のような素人が暴落相場で全資産を一括投資するのは怖くて出来ないと思います。
でも自分が過去に買った価格より安くなれば含み損を解消する目的でナンピン出来るでしょう。
そうやって少しづつリスク耐性を高めて最終的に割安な状態のリスク資産を大量に持つことが私のゴールです。