つみたてNISAやiDeCo(確定拠出年金)で投資すると、インデックスファンドに投資することになると思います。
私も確定拠出年金で初めてインデックスファンドを知りました。
インデックスファンドは広く分散して投資出来るので、堅実に資産を運用したい人には最適の投資商品です。
でも、インデックスファンドで投資をすればお金持ちになれるかというと、世の中そんなに甘くないかもしれません。
投資でどれくらい資産を増やせるかシミュレーションしてみましょう。
100万円をインデックスファンドに投資して、年率利回りが1〜7%の時に20年後にどれくらい資産が増えるかを図にしています。
年率1%だと20年後に1.2倍程度ですが、7%だと3.5倍に増える計算になります。
株式の期待リターンは国や地域によってばらつきがありますが、世界全体だと4.8%程になります。
利回り5%で20年運用だと2.5倍に増える計算です。100万円が250万円になりますね。
実際にはここからインフレ率を控除しないといけないので2倍くらいと見積もるのが良いでしょう。
100万円を20年で200万円に出来るならすごいことです。
問題は実際に投資をして20年後に2倍に出来る保証はどこにもないことです。
平成の30年間で日経平均は26%下落しました。
平成元年に日経平均インデックスに一括投資していたらと思うとぞっとしますね。
株式市場が20年間低迷を続けることは普通に起こり得ることです。
全資産を株式に突っ込んで5%のリターンを狙おうとするのは人生を掛けたギャンブルになります。
では、損失をできるだけ回避する投資方法だとどれくらいのリターンが期待できるでしょうか?
参考になるのが年金資産を運用するGPIFのポートフォリオです。
GPIFは運用資産150兆円を超える巨額資産を運用しています。年金積立金を原資にしているので、「絶対に損してはいけない資産運用」と言えるでしょう。
その運用は日本最高レベルの精鋭達によって行われているはずです。
GPIFのポートフォリオがGPIFのサイトで確認できます。
国内外の株式と債券に満遍なく投資しています。
GPIFは50−100年の超長期投資を予定していますが、それでも株式以外にも分散して投資しています。
GPIFの長期間の運用利回りはどれほどでしょうか?
2001年から2019年までの19年間の年率利回りは2.58%でした。
できるだけ損失を出さないように安全に運用しようとするとこれくらいが限界なのかもしれません。
3%以上の運用益を狙った投資をすると、逆に資産を減らしてしまう可能性を覚悟しないといけないでしょう。