このところ新興国株が元気です。
eMAXIS Slim新興国株の年初来のパフォーマンスがついに先進国株と国内株を上回りました。
世界的な株式の下落局面では、新興国株は先進国株より大きく下落するのがいつものパターンです。
リスク回避の局面ではよりリスクの高い新興国株が売られるのは仕方ありません。
しかし、今回のコロナショックでは少し様子が違うようです。
新興国と先進国の3月の下落幅はあまり変わりませんでした。コロナの感染拡大が先進国で最初に広がった影響が大きいのかもしれません。
新興国株の株価回復は少し遅れましたが、今では先進国株を上回る速度で回復しています。
要因は色々あると思いますが、大きな流れとして新興国株が今後上昇していく兆しかもしれないと期待しています。
過去10年間を振り返ると、2010年代は先進国株の時代でした。
先進国株:青、新興国株:赤
先進国株は過去10年で2倍に成長しましたが、新興国株は10年間ほとんど上昇しませんでした。
2010年代の新興国株は、まさにハイリスクローリターンの最低の投資先でした。
この先の10年も同じ傾向が繰り返されるでしょうか?
私はそうは思いません。いずれ新興国株のターンが来ると思っています。
理由はシンプルに株価とGDPのギャップが大きくなっているからです。
新興国は世界GDPの4割を占めますが、時価総額は25%しかありません。
新興国のGDP比は年々高まっているので、今後10年で過半数を占めるようになるでしょう。
時価総額比も高まっていくと考える方が自然でしょう。
JPモルガンが発表している長期の期待リターン予想でも先進国株が4.6%なのに対して新興国株は7.5%です。
2010年代の低迷を脱して2020年代は新興国株の時代が来るかもしれません。
では、新興国株に投資するにはどうすればよいでしょうか?
新興国の個別株を買うのはハードルが高いので市場全体を買うETFか投資信託が良いでしょう。
ETFだとNY市場に上場しているVWOやEEMを買うのが良いと思います。
投資信託だとコストの観点から買うべき商品はeMAXIS Slim新興国株式の1点に絞られます。
私が保有するインデックスファンドも4割がeMAXIS Slim新興国株式です。
祝!V字回復! インデックス投信の資産公開 (2020/06/29) - 1億円のポートフォリオ
でも新興国株への投資のし過ぎには気をつけましょう。
ハイリスクローリターンの新興国株が今後ハイリターンになったとしても、ハイリスクなのは変わらないはずです。
資産運用を安定させるためには、新興国株はポートフォリオの一部に留めておくべきでしょう。