インデックスファンドで一番の人気は米国株です。
eMAXIS Slimシリーズの純資産額を確認すると、トップ3は次のようになります。
1位:米国株(S&P500)1743億円
2位:先進国株 1306億円
3位:8資産バランス 637億円
国内株は日経平均で51億円、TOPIXでも216億円と米国株や先進国株に大きく水を開けられています。
出典 :とことんコストを追求する投資信託、eMAXISSlim(イーマクシス・スリム)
そんな「インデックス格差」が今年加速しているようです。
日経の記事によると、今年1〜9月の国内株投信は6000億円も流出しました。
それに対して海外株には2兆円も流入しています。
国内株インデックスを売却して米国などの海外株に資産を移している人が多いということです。
「日本人の日本株離れ」が起きています。
米国株は勢いがあって、日本人にも馴染みの企業が沢山あるので投資したくなるのも分かります。
長期的に考えても、これから人口が減少していく日本よりも増えていくアメリカの方が成長が期待できそうです。
ここでは敢えて国内株の魅力について考えてみたいと思います。
魅力1:人気がない!
国内株インデックスから資金が流出しているということは、それだけ魅力が高まっているとも言えます。
人気が無いと割安になるからです。
実際、米国株のPBRが3.9倍なのに対して日本株は1.3倍と相対的にかなり割安になっています。
米国株は今後大きく成長することを前提に株価がついているのに対して、日本株はあまり成長しないことを前提の株価になっています。
つまり、元々期待されてないので大きく値を下げることもないでしょう!
魅力2:税金が有利!
インデックスファンドの魅力を考える時にコストは避けて通れません。
コストで考えると、国内株は税制上の大きなメリットがあります。
外国株に投資するファンドの配当金は現地国で課税された後でファンドに組み込まれます。
配当はブラックボックスになっていて意識しにくいですが、無分配のファンドでも現地国で配当を出す度に少しづつ資産が削られています。
でも、国内株なら課税されることはありません!(注:運用中)
だって「現地国=日本」だから!
無分配のインデックスファンドなら、実質非課税で運用を続けることができます。
配当金はそのままファンドに組み込まれるので、配当再投資のメリットを最大限活かすことができます。
世の中は栄枯盛衰を繰り返します。
バブルの頃に30年後の日経平均が 3万円を下回っていると予想出来た人はいないでしょう。
同じように30年後にどうなっているかを見通すことだって難しいはずです。
あやふやな未来予測で投資先を決めるよりも、確定しているコスト(課税)を基に投資先を決める方が合理的でしょう。