政府は中学生以下の子どもを対象とした児童手当のうち、高所得者向けの「特例給付」について、世帯主の年収1200万円以上の世帯は廃止する方針を決定しました。
一方で、検討されていた年収の世帯合算への移行は見送られました。
税金や手当はどうやって制度設計してもどこかで不満が出るものです。
誰かから取った税金を他の誰かに配ろうというのですから当然ですね。
税金を多く払って手当を受けれないのは、人より多く稼げる人の責務なのかもしれません。
でもそれならせめて、公正であって欲しいと思います。
今回の改定で、年収1200万円と年収0円の夫婦は手当を受けられなくなりますが、年収600万円と年収600万円の共働き夫婦は手当を満額受け取れます。
年収1200万円を一人で稼ぐ世帯の方がより多くの税金を払っているのにもかかわらずです。
この1人で1200万円世帯は子供の扶養控除も無いので、子供がいても国から何のサポートも受けられません。
下図は扶養家族の年齢別控除額です。15歳以下の扶養家族の控除額は0円です。
70歳の老人を扶養すると58万円の控除がありますが、5歳の子供を扶養しても控除がありません。
こういう不公正な制度がまかり通るとみんな自分だけは損をしないようにと働き方を調整するようになるでしょう。
そんな国は衰退の一途を辿るでしょうね。