個人投資家にとって悩ましい問題の1つが無リスク資産の扱いです。
銀行に預けていても金利はほぼゼロなので全く増えません。
それにも関わらず、国はインフレ目標を2%に設定してます。
これは、お金の価値が毎年2%づつ下がるということですので、国の目標通りに事が進めば銀行にお金を預けている人は大損になってしまいます。
貯金が100万円ある人は毎年2万円、1000万円の人は毎年20万円の損になります。
銀行以外の置き場所で考えられるのは国債です。
でも、国債の金利も銀行よりマシですが、ほとんどゼロなことには違いありません。
インフレ目標を2%に設定しながら、国債の金利が0.05%というのはどういうつもりなのでしょう?
買った人を損させる気マンマンということですか?
「教えて!コクサイ先生」のページを見ましたが全く触れられていませんでした。
この国債、昨年5月から一気に販売数が減少しているそうです。
個人向け国債販売に急ブレーキ、新型コロナや現金還元中止で8割減 - Bloomberg
そりゃそうでしょう。
これまで、販売が維持されていたのはキャッシュバックキャンペーンがあったからです。
1000万円で国債を購入すると4万円のキャッシュバックがありましたが、それが廃止、削減されました。
理由は、中途換金を防止するために、金融機関に支払われていた販売手数料が引き下げられたからです。
変動10年の国債だと1年保有すると中途換金が可能です。1年で換金すると実質0.4%の利息を得たのと同じになります。
それが出来なくなったことで一気に販売額が落ち込みました。
これで国債も有利なお金の置き場所では無くなりました。
では無リスク資産はどこに置けば良いでしょうか?
私は最近、証券口座に置いておくのが良いんじゃないかと思い始めています。
前回のコロナショックのとき、投資のブレーキになったのは国債の存在です。
まだ国債を解約できるまで半年以上あったので、すぐに投資できる資金は限られていました。
結果的に投資タイミングを失してしまったのは事実です。
どうせどこに置いても利息がゼロなら、買付余力は証券口座に待機させておくのが良いと思います。