最近、新興国株が好調です。2021年の最初の1ヶ月だけで8%も上昇しました。
同期間の世界株式がプラス4%程なので約2倍の伸びになりますね。
(VWO:新興国株, VT:世界株)
この勢いが今後も続くかは分かりませんが、中長期的にも新興国株が他の地域を上回るという予想が増えてきました。
J.P.モルガンの超長期市場予測では、世界株式の期待リターンが3.7%と予測しているのに対して新興国株は5.8%と予想しています。
J.P.モルガンの超長期市場予測 | J.P.モルガン・アセット・マネジメント
また、ビジョンファンドを通じて世界中の有望な企業に投資する孫社長が「今はまだ米国が技術革新の中心だが、将来は中国がけん引していく」とコメントしています。
ソフトバンクG、アリババの次も中国 好決算にリスクは: 日本経済新聞
新興国は怪しげなイメージが付きまとうのは確かですが、これからの世界経済の中心が中国やインドに移っていくことを考えると、今のうちに投資対象に含めておくべきでしょう。
実際、すでにグローバル企業が新興国からいくつも誕生しています。
eMAXIS Slim新興国株の組入上位をみると、アリババ、テンセント、台湾セミコンダクター(TSMC)、サムスンなどのグローバル企業です。いずれも時価総額はトヨタの2倍以上です。
新興国株に投資するなら、信託報酬の低いeMAXIS Slim新興国株かSBI・新興国株式インデックスが有力な選択肢になります。
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eMAXIS Slim新興国株 |
SBI 新興国株 |
連動する指数 |
MSCI エマージング |
FTSE エマージング |
信託報酬 |
0.187% |
0.176% |
純資産総額 |
550億円 |
83億円 |
信託報酬は少しSBIが安く、純資産総額はSlim新興国が高いです。
選択の鍵になるのは連動する指数の違いです。MSCIエマージングは韓国を含みますが、FTSEエマージングは含みません。
まあ、この2つならどちらを選んでも良いような気がしますね。
ちなみに私ならSlim新興国株を選びます。
純資産総額が550億円もあるので、途中償還される可能性が極めて低いからです。
新興国株に投資するもう1つのおすすめがeMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)です。
3地域均等は、日本、先進国、新興国の3地域に均等に投資するファンドです。
注目すべきは信託報酬の低さです。
年率0.1144%という圧倒的な安さで新興国に投資できます。
私は今後、新興国への投資は3地域均等を通じて投資すると決めています。
ただ、3地域均等は純資産総額が30億円しかないのが心配です。もっと人気が出て欲しいですね。
最後に注意したいのは、新興国にあまり大きく投資し過ぎないことです。
先進国株に比べると株価の変動がどうしても大きくなりがちなので、大きくポジションを取ると大失敗してしまう可能性もあります。