インデックス投資の基本は分散投資です。
どの株が将来伸びるか分からないので全部買ってしまえということです。
その精神に従うなら、究極的には全世界株式インデックスに投資するのが王道でしょう。
でも一番人気のeMAXIS Slimシリーズには世界株式インデックスが3種類(オールカントリー、除く日本、3地域均等)もあります。
どれを選べば良いでしょうか?
3つのファンドの違いは3地域(先進国、新興国、日本)への投資配分です。
オールカントリーは時価総額に基づいた配分で先進国:新興国:日本の比率は81:12:7です。
除く日本はそこから日本を除くので、先進国:新興国:日本の比率は87:13:0になります。
3地域均等はシンプルに3地域に同じだけ投資します。先進国:新興国:日本の比率は33:33:33です。
信託報酬は3つとも横並びの0.104%と業界最低水準で変わりません。
でも、人気は大きく違います。
オールカントリーの純資産総額は3地域均等のなんと30倍以上!です。
eMAXIS Slim全世界 |
オールカントリー |
日本除く |
3地域均等 |
純資産総額 |
1089億円 |
445億円 |
32億円 |
信託報酬 |
0.104% |
0.104% |
0.104% |
みんな時価総額配分が好きなんですね。。
私のおすすめは3地域均等です。
まず、十分に分散されていれば、時価総額こだわる必要はないと思っています。
S&P500やTOPIXは本当に良いインデックスか? その2(時価総額加重平均と均等ウェイト) - 1億円のポートフォリオ
3地域均等のメリットはコストの安さが最も効果を発揮する点です。
eMAXIS Slimの先進国株、国内株式、新興国株の信託報酬はそれぞれ0.09%、0.14%、0.17%です。
全世界の信託報酬は一律0.104%なので、国内株と新興国株の比率が高い3地域均等を選ぶのが最もコスパの良い選択になります。
3地域均等は、運用コストの高い新興国株式に最も低コストで投資できるファンドなのです。
それでは、過去1年間のeMAXIS Slim全世界株のパフォーマンスを比較してみましょう。
オールカントリーと日本除くが同じくらいなのに対して、3地域均等が大きくアウトパフォームしています。
これは新興国株の上昇が寄与したからです。
J.P.モルガンの超長期市場予測でも今後10−15年間の期待リターンは、先進国株:3.5%、新興国株:5.8%、日本株:5.1%と予測しています。
J.P.モルガンの超長期市場予測 | J.P.モルガン・アセット・マネジメント
新興国株に投資したいけど、リスクが大きそうで躊躇している人に3地域均等は最適な商品でしょう。