「山奥ニート」、、なんかすごいパワーワード ですね。
都会でサラリーマンしている私にはかなり縁遠いタイトルの本です。
いつもなら素通りするところですが、オリラジ中田さんのYoutubeで紹介されていて面白そうだったので読んでみました。
著者の石井あらたさんは、山奥の限界集落でニートとして生活しています。
ニートだからほとんど収入もありませんが、支出もほとんどありません。
生活費は月にたったの1万8千円です。衣食住に光熱費、ネット代まで全部込みです。
さぞかしギリギリの悲惨な生活だろうと思ってしまいますよね。
でも本を読んでるととても豊かな生活に思えてきます。
住んでるのは人口5人しかいない和歌山の山奥にある限界集落です。
廃校になった小学校を無料で借りているので住居費はゼロです。
ニートだからどこにいてもやることは変わりません。
有り余る暇な時間で毎日ゲームをしたり、Netflixで映画を観たりしています。
限界集落のような山奥でもAmazonは配達してくれるので、生活用品にも困りません。
月に2万円は必要なので、ニートも少しは働きます。
ネットで文字起こしをしたり、農業を手伝ったりして小遣い稼ぎをします。
それでもほとんどは働かない日です。
その暇な時間を使って、畑を作ってみたり、川で魚を釣ったり、鶏を飼ったり、時にはシカを狩ったりします。
シカを獲って食べるってすごいですね。「わな猟免許」は簡単に取れるそうです。
そんな廃校に全国からニートが集まって、今では10人以上で共同生活しています。
山奥ニート版のルームシェアですね。
好きなときに起きて、好きなときに寝て、きれいな川で遊んで、、最高ですね。
山奥なのでバーベキューを家の前でやっても誰にも文句言われません。
ニートになったいきさつや、山奥で生活するようになった経緯も詳しく書かれています。
本を読んでると、自分がFIRE後にしたい理想の生活に近いかもしれないと思いました。
私は都会でサラリーマンをして億り人になりましたが、今が理想の生活とは思えません。
ふと、「メキシコの漁師と億万長者」のコピペを思い出してしまいました。
メキシコの田舎町。海岸に小さなボートが停泊していた。
メキシコ人の漁師が小さな網に魚をとってきた。
その魚はなんとも生きがいい。それを見たアメリカ人旅行者は、「すばらしい魚だね。どれくらいの時間、漁をしていたの」 と尋ねた。
すると漁師は「そんなに長い時間じゃないよ」と答えた。
旅行者が「もっと漁をしていたら、もっと魚が獲れたんだろうね。おしいなあ」と言うと、漁師は、自分と自分の家族が食べるにはこれで十分だと言った。
「それじゃあ、あまった時間でいったい何をするの」
と旅行者が聞くと、漁師は、「日が高くなるまでゆっくり寝て、それから漁に出る。戻ってきたら子どもと遊んで、女房とシエスタして。
夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって…ああ、これでもう一日終わりだね」
すると旅行者はまじめな顔で漁師に向かってこう言った。
「ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した人間として、きみにアドバイスしよう。
いいかい、きみは毎日、もっと長い時間、漁をするべきだ。 それであまった魚は売る。
お金が貯まったら大きな漁船を買う。そうすると漁獲高は上がり、儲けも増える。
その儲けで漁船を2隻、3隻と増やしていくんだ。やがて大漁船団ができるまでね。
そうしたら仲介人に魚を売るのはやめだ。
自前の水産品加工工場を建てて、そこに魚を入れる。
その頃にはきみはこのちっぽけな村を出てメキソコシティに引っ越し、ロサンゼルス、ニューヨークへと進出していくだろう。
きみはマンハッタンのオフィスビルから企業の指揮をとるんだ」
漁師は尋ねた。
「そうなるまでにどれくらいかかるのかね」
「20年、いやおそらく25年でそこまでいくね」
「それからどうなるの」
「それから? そのときは本当にすごいことになるよ」
と旅行者はにんまりと笑い、
「今度は株を売却して、きみは億万長者になるのさ」
「それで?」
「そうしたら引退して、海岸近くの小さな村に住んで、日が高くなるまでゆっくり寝て、 日中は釣りをしたり、子どもと遊んだり、奥さんとシエスタして過ごして、夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって過ごすんだ。 どうだい。すばらしいだろう」
FIREなんてもっと簡単に考えても良いのかもしれませんね。