同じ商品が異なる値段で売られていることは珍しくありません。
コーラを自動販売機で買うと定価ですが、格安スーパーだと半額くらいで買えたりします。
投資信託も同じ商品が異なる値段で売られていることがあります。
有名なのはeMAXISとeMAXIS Slimシリーズです。
この両シリーズは商品内容がほぼ同じなのにコストだけが違います。
eMAXISとeMAXIS Slimの投資信託説明書を読むとほぼ同じ内容が書かれています。
ほぼ同じ商品ということです。唯一の違いは信託報酬です。
ではeMAXIS先進国株とeMAXIS Slim先進国株の比較でどれだけの差があるかを調べてみましょう。
eMAXIS Slim先進国株の信託報酬は年率0.1023%です。
対してeMAXIS先進国株の信託報酬は年率0.66%です。
信託報酬の差は0.5577%になります。
この0.5577%の差は運用リターンにどれほどの違いを生むでしょうか?
eMAXIS Slim先進国株が開始された2017年2月27日から2022年1月7日までの約5年間の基準価額推移をeMAXIS先進国株と比較してみましょう。
開始1年目は両ファンドの差はほとんど分かりませんが、徐々に差が開いていき5年目にはSlimが完全に上回っているのが分かると思います。
年間の差は0.5577%と小さく見えますが、信託報酬の重みは複利で効いてきます。年を得るごとにその差は大きくなっていくのです。
約5年間でeMAXIS Slimは2.01倍に、eMAXISは1.96倍に増えました。
もし100万円投資していれば、Slimは201万円、eMAXISは196万円とリターンに5万円の差が出たことになります。
もし1億円投資していれば、500万円もの差になっていたのです。
インデックスファンドの信託報酬がいかに重要か分かりますよね。
くれぐれも投資信託を選び間違えないようにしましょう。