歴史は繰り返す。
人の行動は時を越えて共通するので、過去に起こったことは同じような経緯をたどって再びやってくるということわざです。
経済だってそうです。今起きてることと似たようなことは過去にも起きているはずです。
それなら過去を徹底的に調べれば、将来どうなるかおおよその見当がつくはずです。
「お金は歴史で儲けなさい」はお金の視点で歴史を見つめ直すとお金持ちになるヒントが得られるというテーマで書かれた本です。
明治維新以降のお金の歴史を紐解くことで、財を成すにはどうすれば良いかが検討されています。
歴史上、お金を大きく儲けれたのは産業革命と戦争です。
産業革命では、鉄道や自動車といった当時まだ存在しなかった産業が新たに登場する時に投資した人が儲かっています。
最近の例だとIT革命ですよね。ゼロから産業が立ち上がるので成長力は半端ありません。
もう一つは戦争です。これは国の金融政策と言った方が良いかもしれません。
先の戦争で日本は膨大な戦費を費やしてボロボロになって敗戦しました。でも株式市場は暴落することなく安定していたそうです。
国が自ら株を購入して株価を下支えしていたからです。
戦費や株価を支える膨大な費用は、日銀による国債の直接引き受けによって賄われました。
これって、今の異次元金融緩和とよく似てますよね。。
戦後、準ハイパーインフレが起きて大量に預金を持っていた富裕層はその資産価値の大半を失ってしまいました。
この戦後の混乱期に財を成したのが、西武グループ創始者の堤康次郎氏です。
旧華族から長期ローンで土地を買い取って開発したのが現在のプリンスホテルです。
インフレのおかげで借金が実質的に目減りしたことに加えて、戦後復興で不動産価値は上がりました。
既存の価値がひっくり返るような大混乱のおかげで大儲けすることができたのです。
現在の政務債務はGDP比で200%を超えていて、終戦時と同じレベルになっています。
この過大な政務債務がどう解決されるのか、歴史を振り返ると答えは1つしかない気がします。
個人としても来たるべきXデーに備えて準備しておく必要があるかもしれません。