eMAXIS Slimでお馴染みの三菱UFJ国際が投信運用会社でトップになりました。
もちろんeMAXIS Slimシリーズのおかげです。
運用額は10兆7千億円と巨大です。
eMAXIS Slimシリーズのフラッグシップの米国株(S&P500)が2018年8月ですので、4年ちょっとで大躍進を遂げたことになります。
eMAXIS Slimシリーズが圧倒的に支持された理由は、「業界最低水準の運用コストを目指し続ける」というコンセプトです。
とりあえずeMAXIS Slimシリーズを買っておけば業界最安水準のコストになるなら、インデックス投資家にとってこれ以上の安心感はありません。
実際、5年前はインデックスファンドの低コスト競争が激しく、悩みに悩んで最安コストの投信を選んでも翌月にはもっと安い別ファンドが誕生するコスト競争が繰り広げられてました。
このコスト競争を終わらせたのもeMAXIS Slimです。他社が低コストファンドを出してもすぐに追随するので、コストで差別化出来なくなってしまいました。
振り返って考えてもすごい戦略ですね。体力のある会社じゃないと出来ないやり方です。
eMAXIS Slimの天下となった今では、低コストに加えて業界標準としての安定感も大きな武器となっています。
これを覆すファンドはもう出てこないのかもしれません。
でも最近は必ずしもeMAXIS Slimが最安とは言えない状況が増えてきています。
例えば、全世界株式だとSBIインデックスの方が低コストです。
【2022年 最新版】「インデックスファンド」コスト比較ランキング!信託報酬・実質コストがもっとも安いファンドは?|投資信託おすすめ比較[2022年]|ザイ・オンライン
昔のeMAXIS Slimなら、こんな状況は許さずにすぐに追随して信託報酬を下げていたでしょう。
デファクト・スタンダードになった今は低コストにこだわる必要が無くなったということでしょうか?
どんな業界でも1強状態になると競争が無くなることで最終的に消費者が不利になります。
eMAXIS Slimに対抗できる強いファンドが出てきて欲しいですね。