最近NISAが新聞記事になることが増えてきました。
来年から新NISAが始まることもあって盛り上がってきてますね。
「NISA」が記事のタイトルに入っていると、投資についてポジティブなことが書かれていることが多いです。
投資で資産が増えることを前提にしているものがほとんどです。
そんななか、日経新聞に辛口のコラムが久々に掲載されていました。
NISAの10年と「次の30年」(重見吉徳) - 日本経済新聞
株のリターンは長期的には金利に大きな影響を受けます。金利が低ければ株が上がり、高ければ株価は低迷します。
過去150年という超長期で株価を見ると過去30年はそれ以前よりも大きく上昇しました。
その理由は金利の異常な低下で説明できます。過去30年間で世界の主要国の金利は大きく下がりました。
この金利低下でお金が株式に移って株価が上昇したと説明できます。
でも次の30年でも同じように金利が下がって株価が上がると期待することはできません。
ゼロまで下がった金利をそれ以上に下げるのは難しいからです。
むしろこれからは金利が上昇していく時代になるかもしれません。実際、アメリカの金利は5%近くまで一気に上がりました。
過去30年間の「追い風」が次の30年では「向かい風」になるのでしょう。
投資家は「次の30年」において「過去30年」とは異なる体験をし、戸惑うかもしれません。
株式市場「全体」やインデックス投資は「思ったほど」リターンを出さず、「思ったほど」右肩上がりでもなく、国債との分散効果も「思ったほど」大きくない恐れがあります。「過去30年の常識」は普遍的なものではないのです。
仮に、これからの30年が思ったよりリターンが低かったとしても投資は続けるべきです。
でもこれまでと同じリターンが得られる前提で人生設計すると後悔するかもしれません。